ステチルの大学生

医学部に行ってます。

人生とは

 赤い帽子を被った小太りの中年男性、その弟で緑色の帽子を被ったのっぽの中年男性、ピンク色のドレスを身にまとった女性、棘のある甲羅を背負った恐竜が如き出で立ちの生き物。茸をむさぼり食い、亀の甲羅を投げ、バナナの皮を踏んづける。そんなゲームがあったと聞いたら、おそらく12人中5人は猛烈にやりたがり、速攻中古のやつを買ってきて家でやりまくってプレイ時間一週間で100時間超えて廃人になって成績落ちて退学してニートになって家追い出されてリアルマリオカートやって事故って逮捕されることでしょう。もちろん、マリカーが上手いからといって免許一発で取れる保証はありませんし、そういう奴に限ってドリフトをしたがり、できないことが分かって萎えて幻滅して、ゲームの中の甘美な世界で泳がされていた自分を発見し、夢から覚めて現実を生きようと決心し、学校の成績を上げ東大に行って一流企業に入社し、家族団欒を築いてバラ色の人生を歩むことでしょう。つまり、人生はマリオカートと同じで、甲羅を投げ合って切磋琢磨し、茸食って加速し、バナナ踏んづけて失速したりと、紆余曲折を経ながらも前へ前へと進んでいかなければならないものなのであります。そしてマリオカートをやろうとしない残りの7人は、順位争いの厳しさを学ばずに育ち、切磋琢磨や互いにしのぎを削って頂点を目指すことを知らず、安全運転で走行して結局ゴールした後に泣くことになるのです。マリオカートこそ人生であり、人生とはマリオカートなのであります。